八方ガラガラ沢

オフピステの世界に入るのに、アクセスが最も良いのがここ、ガラガラ沢。それでいて滑降するコースはそこそこの急斜面のバージンスノー。未だに、登る事にはあまり喜びを見いだせないでいる元スキーヤーにとってはとても良いところです。このシーズンは12月に1回、そして昨日と2回トライしましたが、いずれも強風で撤収。12月は、50年ほど前に私を初めて八方に連れて来てくれた叔父貴のお弔いでした。中学生の時に国体選手であったような往年の名スキーヤーです。臨終に近い意識朦朧のベットでも、スキーの話をするとストックワークをしていました。今のストックワークと少し異なり、肘をほぼ直角にまげ、体に近いところでストックをつきます。両方のスキーが離れる事は絶対になく、雪面をなめるようなきれいなスキーをする人でした。約50年前、10歳を少し越えた私をその叔父貴は八方第2ケルンまでつれて行ったのです。病床で、私に「よしひで、もう一度雪山へ連れて行ってくれや」と頼まれました。そして、今シーズン12月。強風の中、アイゼンを付け何とか第2ケルンまで登り、叔父貴の供養を済ませました。
 今回3月の第1日目、またまた強風です。本格的な冬山装備のパーティーも引き返してきました。仕方がないので、山荘からほんのちょっとの登ったところで、ツェルトを張る訓練をしました。風のくぼみの雪を踏み固め、スキーを支柱にツェルトを固定しようとしました。やはり、無理です。最後にはアイゼンで超薄いツェルトを踏んでしまい、裂け目を作ってしまいました。このタイプのツェルトは、やはり、雪洞を掘ってかぶるだけが精一杯のようです。 そして次の日、やっと天候に恵まれました。 クラストスノーから新雪へ、今年もやっと滑る事が出来ました。 2009-03-25